サプリの代わりに食事でしっかり摂取!サプリの原料となる食材を学ぼう!
美容や健康のため不足しがちな栄養成分摂取方法として、健康食品や保健機能食品を利用することがありますがサプリメントの成分の摂取を食品で行う方法として、西瓜(シトルリン)、牡蠣(タウリン)、タルトチェリー(メラトニン、アントシアニン)、ザワークラウト・しば漬け・ぬか漬け(乳酸菌)、いわし(コエンザイムQ10)、ごぼう(クロロゲン酸)の食材と効果などについてご紹介致します。
血行、血流を良くするシトルリンはスイカに多く含まれている
シトルリンとは
シトルリンといえば、血流や血行を良くする働きがあるため、男性用の精力剤によく用いられている成分です。
男性だけでなく、女性が飲んでも身体に良い効果が期待できます。
また、シトルリンは食品にも含まれているので、サプリメントに抵抗のある人は食品から摂取することも可能です。
ただ、シトルリンが多量に含まれている食品はそれほど多くはありません。
スイカのシトルリンについて
シトルリンが多く含まれている食品はメロンやきゅうりなどウリ科の植物に多く、特にスイカに多く含まれています。
具体的な数字としては、スイカ100gあたりシトルリンは180mg程度含まれています。
シトルリンのサプリメントは1日あたり500mgから800mg程度の摂取量とされているものが多いので、スイカを300gから400g程度食べれば、サプリメントを飲むのと同じ効果を期待することができます。
しかし、毎日スイカを300g食べるというのはなかなか難しいことなので、健康のためにシトルリンを摂取したいのならばサプリメントを飲んだ方が手軽となります。
とはいっても、たまにスイカを食べるだけでも、シトルリンの補給となって身体には良い効果を期待できるでしょう。
シトルリンが含まれる食品|協和発酵バイオの健康成分研究所
出典:http://www.kyowahakko-bio-healthcare.jp/healthcare/citrulline/foods.html
栄養ドリンクの主成分タウリン摂取は牡蠣100g食べればOK
タウリンとは
タウリンという健康成分は栄養ドリンクによく配合されていることでも知られています。
よくテレビCMなどの宣伝で、タウリン1000とかタウリン2000といった言葉が連呼されています。
その意味はタウリンが1000mgとか2000mg配合されているということを指しています。
タウリンの健康効果としては、胆汁酸の分泌を促進することでコレステロールを減らす効果や、アルコール分解効果、肝機能を活性化する効果などがあります。
牡蠣に含まれるタウリン
タウリンは牡蠣を食べることで簡単に摂取することができます。
牡蠣は100gあたりでタウリンが約1000mgも含まれています。牡蠣100gは大した量ではないので、牡蠣を少し食べるだけで簡単に大量のタウリンを摂取することができます。
また牡蠣以外ではタコやイカにも100gあたり500mgから1000mg程度のタウリンが含まれています。
こういったものを食べてタウリンを補給するのも良いでしょう。
筑前海区産養殖マガキのグリコーゲン及び遊離アミノ酸量の 季節変化及び年変動 – 福岡県水産海洋技術センター
タウリンは2010年度 760�r〜870�r/100g,2011年度760�r〜900�r/100g, 850�r〜960�r/100gで,漁期が進むと増加する傾向に あったが,期間中の変化は少なかった。
出典:http://www.sea-net.pref.fukuoka.jp/gaiyo/kenkyuu/Vol24/k24-5.pdf
魚に含まれる栄養素 – 京都府漁業協同組合
ノリや貝、タコやイカにはタウリンがいっぱいです
出典:http://www.ktgyokyo.jf-net.ne.jp/eiyouso.html
睡眠補助・アンチエイジング成分のメラトニンはタルトチェリーに多く含まれている
タルトチェリーは名前の通り、タルトなどのお菓子作りで主に用いられています。生食はあまりされていないチェリーの一種です。
このタルトチェリーには寝つきを良くしたり、若返りの効果もあるといわれているメラトニンが多く含まれています。
メラトニンとは?痛風持ちの人にも人気
メラトニンはアメリカではコンビニなどで普通に売られていますが、日本では医薬品扱いとなっていて、簡単に手に入れることはできません。
そのため、タルトチェリーは国内でメラトニンを摂取する限られた方法の一つとなっています。
また、タルトチェリーは昔から痛風の痛みを和らげると言い伝えられていて、現代でも痛風の痛みで苦しんでいてタルトチェリーを試す方が多く存在します
ブルーベリーに多く含まれるアントシアニンも含有
タルトチェリーには、ブルーベリーに多く含まれていて、目に良い成分として有名なアントシアニンも多く含まれています。
そのため、タルトチェリーには目に対する効果や、抗酸化作用などの効果も期待することができます。
タルトチェリーの入手方法
ちなみに、タルトチェリーは乾燥させたものがネット通販などで1kg2500円程度で販売されています。
ドライフルーツとしてはそれほど値段の高いものでもなく、味も酸味があってなかなか美味しいものなので、おやつ代わりに食べても十分満足できるものです。
すぐき漬け・しば漬け・ぬか漬けなど自然発酵の漬物で乳酸菌が補給できる
漬物と乳酸菌
便秘で悩む方々のために乳酸菌のサプリメントはとてもよく売れています。乳酸菌サプリメントは値段もそれほど高くないので乳酸菌を補給するには便利なものです。
しかし、乳酸菌をサプリメントで摂取するのに抵抗がある方の場合、自然発酵された漬物で植物性の乳酸菌を補給することができます。
市販のすぐき漬けや京都大原のしば漬けにも乳酸菌が含まれている
乳酸菌を含む漬物として最も有名なのが京都の高級漬物のすぐき漬けです。すぐき漬けにはラブレ菌という健康作用のある乳酸菌が豊富に含まれています。
しかし、すぐき漬けは一般的にかなり価格が高いという難点があります。
そこで、すぐき漬けに手が届かない場合の対策として、京都大原の天然発酵させたしば漬けを食べて乳酸菌を補給するという手段があります。
京都大原の本物のしば漬けは、茄子と塩と赤紫蘇だけで漬けられていて、乳酸菌の発酵作用によって独特の酸味を醸し出しています。
そのため、乳酸菌が生きているのでただ美味しいだけではなく、身体にも良い食べ物となっています。
キャベツの漬物ザワークラウトやぬか漬けにも乳酸菌が含まれている
これら以外に乳酸菌が補給できる洋風の漬物として、ザワークラウトがあります。ドイツを始めとしたユーロ圏で特に有名な漬物で、キャベツと塩だけで作られています。
ザワークラウトは乳酸菌の作用によって独特の酸味を醸し出しています。
こちらは輸入物でもすぐき漬けやしば漬けよりも比較的安い価格なので、節約しながら天然の乳酸菌を補給したい人にはぴったりの食べ物です。
また、一般の家庭でもなじみ深いぬか漬けにも乳酸菌が含まれています。ぬか漬けはある程度置いておくと酸っぱくなってきますが、この酸味は乳酸菌の発酵によって起こったものです。
ぬか漬けは家でも簡単に作れるので、一度自宅でのぬか漬け作りにもチャレンジしてみましょう。
ダイエットにも人気の成分コエンザイムQ10はイワシを食べれば摂取できる
イワシに含まれるコエンザイムQ10
全身の活力が蘇ったり、代謝が良くなることによるダイエット効果によって人気のサプリメントがコエンザイムQ10です。
しかしコエンザイムQ10は食品にも含まれているため、サプリメントから摂取するのが嫌な人は食品から摂取することも可能です。
コエンザイムQ10が多く含まれていることで知られている食材はイワシです。イワシは一匹あたり約6mg程度のコエンザイムQ10が含まれています。
コエンザイムQ10が含まれる食品 |協和発酵バイオの健康成分研究所
出典:http://www.kyowahakko-bio-healthcare.jp/healthcare/coenzymeq10/foods.html
イワシからコエンザイムQ10を摂取する意義
コエンザイムQ10は1日あたりの摂取量はサプリの場合100mgとなっているので、これだけの容量をイワシから摂ろうとすると17匹程度も食べないといけません。
しかし、必ず毎日100mg摂らないといけないというわけでもないので、活力アップを狙ってイワシを積極的に食卓に取り入れることでコエンザイムQ10の摂取量を増やすことができます。
ただ、やはりイワシをしょっちゅう食べるのはなかなか大変だし、お金もサプリを買うよりはかかってしまいます。
そのため、節約しながら手軽にコエンザイムQ10を摂取するにはサプリメントで飲んだ方が手っ取り早いとはいえます。
ダイエット効果で注目のクロロゲン酸はゴボウに多く含まれる
グリーンコーヒーでブームになったクロロゲン酸とは
グリーンコーヒーブームで一躍有名になった健康成分がクロロゲン酸です。
コーヒーの生豆に、ダイエットなどの健康効果が期待できるクロロゲン酸が豊富に含まれているため、このクロロゲン酸を抽出したサプリメントが一躍人気となりました。
ただ、クロロゲン酸は200度を超えるような高熱では分解されてしまいます。一般的なコーヒーは高温で焙煎されるため、クロロゲン酸はほとんど消滅してしまっています。
しかし、そんなクロロゲン酸をサプリメントを摂取しなくても簡単に食品から摂取する方法があります。
ゴボウに含まれるクロロゲン酸
それがクロロゲン酸が豊富に含まれているゴボウを食べることです。ゴボウには100gあたり100mg程度のクロロゲン酸が含まれています。
ゴボウからクロロゲン酸を摂取する際に注意したいのが、皮の部分にクロロゲン酸が多く含まれているので皮を剥かないことです。また、水に長時間さらしているとクロロゲン酸が溶け出してしまうので、あまり長い間水にさらさないようにすることです。
一番良いのは味噌汁やすまし汁など、汁ごと飲める料理にするのが最も効率よくクロロゲン酸を摂取できるでしょう。また、ゆがくのではなく、蒸して調理することでクロロゲン酸が水の中に溶け出してしまうのを防止することができます。
また、健康食品として、ゴボウを原料にしたゴボウ茶という商品も販売されていて、かなりの人気となっています。サプリメントの摂取に不安のある人はゴボウ茶を試してみるのも良いでしょう。
ゴボウのクロロゲン酸の含有量について
機能性を活かす加工技術の開発−ゴボウおよびニンジン葉の加熱処理によるクロロゲン酸の挙動−宮崎県工業技術センター・宮崎県食品開発センター研究報告
出典:http://www.iri.pref.miyazaki.jp/pdf/H17/2005-21.pdf
最後に
栄養成分の摂取の方法として、サプリメントを利用することがありますが、サプリメントについては原産地、製造方法などの点で不安を持つ方も一部には存在します。しかし、そういう方でもこのように食品についての知識を持つことで、サプリメントを飲まなくても身体に良い成分を補給することができます。ぜひ参考にしてみてくださいね。