筋トレの効果を最大にするトレーニングの基本7原則

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筋トレの効果を上げるためには、必ず知っておかなくていけない大原則があります。それが「トレーニングの基本7原則」です。スポーツトレーナーや指導者と呼ばれる人なら誰でも知っている基本中の基本となる原則です。正しい筋トレ方法のやり方を知りたいという方は、ぜひ覚えて下さいね。

トレーニングの基本7原則とは?

トレーニングのやり方を紹介している書籍やDVD、あるいはトレーナーや指導者向けのセミナーなどでも必ず出てくるのが、このトレーニングの基本7原則です。一度でもボディビルダーやフィジーカーを目指したことのある人なら、この原則を知らない人はまずいないのではないでしょうか。ただし、定期的に筋トレをしている人にしてみたら当たり前すぎて、目新しく感じることはほとんど無いかもしれません。

ですが、筋トレ初心者の方や、これから筋トレを始めたいという人にとっては、ぜひ最初に覚えておくべき原則と言えるでしょう。この7つの原則を筋トレ初心者の人向けに、できる限り解りやすく解説しますので、ぜひ参考にして下さいね。

1.過負荷の原則

過負荷の原則は、別名、オーバーロードの原則とも呼ばれ、基本7原則のなかで最も重要な原則と言えるでしょう。過負荷という言葉の通り、通常の負荷を超える負荷をかけることで筋肉が成長することを意味しますが、簡単にいうと「負荷を少しづつ上げていく」ということです。

たとえば20キロの負荷で10回が限界の人が、負荷を変えずにトレーニングを続けていても、その負荷に慣れてしまい効果が薄れてしまいます。そこで5キロ10キロと少しづつ負荷を上げていくことで、トレーニングの効果も上がるのです。一瞬でもいいので、自分の限界を超えていくことが大切なのです。

超回復理論との関係

この過負荷の原則をしっかり理解するためは、超回復という理論も知っておいたほうが良いでしょう。まず、筋肉は筋トレによって壊れた筋繊維が、栄養を取り込みながら約48〜72時間の時間をかけて修復することで、以前よりも強く太くなると考えられています。これが筋肉が成長するメカニズムで、これを超回復と呼ぶのです。つまり、超回復によって筋肉が成長していれば、以前よりも高い負荷を扱えるようになっているはずですね。それなのに前と同じ負荷でトレーニングしていたら、筋肉の成長が遅くなってしまいトレーニングの効果も薄れてしまうのです。

2.漸進性の原則

漸進性(ぜんしんせい)の原則は、段階的にトレーニングの量と質を高めていく原則のことです。いつも同じ負荷でトレーニングをしていても筋肉は成長しないということは、過負荷の原則で解説したとおりなのですが、いきなり高い負荷をかけるとケガにつながることもあります。漸進性の原則では過負荷の原則のように負荷だけフォーカスするのではなく、トレーニング全体の強度を上げることを意味します。

たとえば、20キロで10回が限界の人が、トレーニングの強度を高めるためには、重量を20キロから25キロに上げることもひとつの選択ですが、回数を12回に上げることもひとつの選択肢になりますね。もしも負荷を上げたことで1回しか上げることができないのなら、もとの重量のまま回数を1回2回と増やしていく方法もあるわけです。このように段階的にトレーニングを進めていくのが漸進性の原則になります。

ちなみに漸進性の原則は、過負荷の原則と似ているため、漸進性過負荷の原則というひとつの原則として考えている人も少なくありません。ですが、自分の体重を使って行う自重トレーニングなどは重量そのものを増やすことはできません。そのため、回数やスピード、フォームなどでトレーニング全体の強度を上げていくことが大切なんです。

3.全面性の原則

一般の人が筋トレをする場合、ボディメイクやダイエットが目的という人が多いと思いますが、スポーツ選手やアスリートにとっての筋トレは、見た目の筋肉だけでなく、瞬発力、スタミナ、柔軟性など、さまざまな能力を相互的に高めてカラダ全体のパフォーマンスを上げることが目的です。つまり、筋力だけでなく、さまざまな要素をバランスよく鍛えていくのが大切なんです。これが全面性の原則になります。

ボディメイクやダイエットが目的の人には関係ないように思えるかもしれませんが、実はそうでもないのです。たとえば、たるんだお腹を何とかしたくて、シットアップやプランクなどの腹筋トレーニングばかりするより、下半身、背中、胸といった大きな筋肉を中心に、カラダ全体をバランスよく鍛えるたほうがより効果的なんです。体脂肪などはカラダ全体についていますから、一部の部位に偏らないようなトレーニングメニューを組むように心がけましょう。

4.反復性の原則

反復性の原則は別名、継続性の原則とも呼ばれることもあります。簡単に言えば、1回の筋トレでは筋肉はつかないということです。一定の間隔で継続的にトレーニングを続けることで、筋肉がついてカラダが変わってきます。個人差はありますが、曜日を決めて週2回程度のトレーニングを最低でも2カ月以上続ければ、カラダが変わってきたと感じられるはずです。

また、継続させるコツは無理な計画を立てないことです。たとえば筋トレ初心者が週4回ジムに通って1か月以内に体重を5キロ落とすぞ!などとプランを立てても、アスリート並みの高いモチベーションを維持できる人でなければ、実現は難しいかもしれません。無理なプランを立てるより、週1回でもいいので継続していくことのほうが何よりも大切なのです。

5.意識性の原則

意識性の原則は、トレーニングの目的をしっかりと認識する原則のことです。実際に、筋トレ中は鍛える部位に意識を集中させたほうが、効果が高くなることが解っているのです。自分の筋肉と会話をするように、ストイックにトレーニングを行うことが大切です。この原則と真逆になるのが、友人とおしゃべりをしながらダラダラと筋トレをするような、いわゆる「ながら運動」です。通販の健康器具などでも見かける「寝ながら〇〇」「つけるだけで〇〇」といったものと同じで、ほとんど効果が感じられないでしょう。

ボディメイクやダイエットが目的の人なら、鏡の前で今の自分のカラダを確認して、どこをどう変えたいのか、そのためにはどんなトレーニングが必要なのか、しっかりイメージしながらトレーニングに臨んだ方がより効果が高くなります。

6.特異性の原則

特異性の原則は、トレーニングをどんな目的に活かすかによってメニューが変わるという原則です。この原則を解説するため、よく引き合いに出されるのが短距離ランナーと長距離ランナーのトレーニングの違いです。短距離ランナーに求められるのが筋力や瞬発力に対して、長距離ランナーに求められるのは持久力やスタミナになります。つまり同じトレーニングをしていても意味がないのです。目的に合ったトレーニングメニューを考える必要があるということです。

これはアスリート向けの原則のようにも思えますが、ボディメイクにおいても、筋肉をつけることを優先するのか、体脂肪を減らすことを優先するのかで、優先するトレーニングが変わってきます。まずは、理想のカラダをイメージしてトレーニングメニューを組み立てていくことが大切です。

7.個別性の原則

個別性の原則は、一人ひとりの体力、筋力、年齢、性別、目的など、個々の身体能力を考慮してトレーニングメニューを実践する必要があるという原則です。これは、どちらかというとトレーナーや指導者がとくに意識しなければいけない原則になります。女性と男性では扱える重量が異なるように、20代で筋肉をつけたい女性と健康維持を目的としたシニア世代が、同じトレーニングメニューをすることは現実的ではありません。個々に合ったメニューを意識するようにしましょう。とくに初心者の人は、やみくもに筋トレするのではなく、最初はトレーナーの人に、自分の目的のためにはどんなトレーニングをすればいいか相談することから始めてみるのが良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?筋トレ初心者の人にも理解できるように、トレーニングの基本7原則を解説してみました。これはトレーナーや指導者が最初に学ぶ原則なので、ちょっと難しいところがあったかもしれませんが、何となくでも解って頂けたらと思います。この7原則を意識するだけで、トレーニングの成果が変わってくるはずです。

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