初心者もできる!骨盤矯正に効果的なおすすめヨガポーズ6選

猫のポーズ
ヨガ

「骨盤のゆがみ」「骨盤矯正」というワードを最近よく耳にするようになりましたね。骨盤矯正ヨガというヨガクラスも開催されるほど、ヨガは骨盤矯正に効果的です。今回は骨盤のゆがみの原因から、骨盤のゆがみのパターンと合わせて骨盤矯正に効果的なヨガポーズを6つご紹介します。

あなたの骨盤の状態は?

みなさん、今まで自分の骨盤の状態を意識したことってありますか?

ヨガクラスに参加したとき、ヨガインストラクターが

「骨盤をニュートラルにしましょう」
「骨盤が前傾/後傾しすぎないようにしてください」

などと言っているのを聞いて、不思議に思った方は少なからずいるのではないでしょうか。

今回は、骨盤のゆがみを改善しニュートラルな骨盤を手に入れるのに効果的なヨガポーズをご紹介します。

主な骨盤のゆがみは3タイプ

〈傾きタイプ〉

〈傾きタイプ〉はさらに3つのタイプ分かれます。

1.前傾骨盤

骨盤が前に傾き、反り腰になっているのが「前傾骨盤」です。
特に女性に多く、腰・首・背中へ大きな負担がかかってしまいます。

2.後傾骨盤

骨盤が後ろに傾いているのが「後傾骨盤」です。
体が硬くて猫背の人に多いタイプです。血行が悪くなり・下半身の代謝が落ちやすいため、むくみや冷えの症状が出やすくなります。

3.左右傾き

骨盤が左右に傾いているタイプもあります。
骨盤の左右どちらかが上がったり下がったりしている状態です。
首や腰などにもゆがみの影響が出て、片頭痛が起きることもあります。

〈ねじれタイプ〉

こちらは腰の両脇にある腸骨が食い違っている状態。

全身のバランスをとろうとして腰椎、胸椎もねじれてしまいます。
さらに、骨盤のねじれによって肌荒れや内臓障害、不眠やイライラなどの不快症状も出ることがあります。

〈開きタイプ〉

普段から骨盤は開閉をくり返していますが、こちらのタイプは開きっぱなしになった状態のことです。

骨盤が開くと、内蔵が下がり子宮や膀胱を圧迫してしまうので、下痢・便秘・生理痛などの症状がでることもあります。

さらにバストも下がり、それにつられて顔も下がってきます。

原因はなんと”日常の習慣”

骨盤のゆがみは、どのようにして起こるのでしょうか?

なんと、その原因のほとんどが、日常生活の何気ない習慣によって起こるのです。
その原因になる代表的な日常習慣の例がこちら。

  • いつも同じ方の肩や手でバッグを持っている
  • いつも同じ方で足を組んでいる
  • 立っているとき重心は片方の足にかけている
  • 日常的にハイヒールを履いている
  • スマホやPCを使用する時間が長い
  • 普段まったく歩かない生活をしている

いくつか当てはまるものがあった場合、無理のない程度で改善していけるようにしましょう。

ヨガは骨盤矯正に効果はあるの?

ヨガには骨盤矯正力があるといわれています。

ヨガのポーズでは、ふだんの日常生活ではあまり使わない骨盤周辺の関節をストレッチし、骨盤を支える筋肉を引き締めます。

そうすることで、正しい姿勢を維持するために必要な筋肉を鍛え、ゆがみによって緊張状態になっている筋肉や固まった関節をほぐし、ニュートラルな骨盤に近づくことが期待できます。

骨盤矯正におすすめのヨガポーズ 初級編

猫のポーズ(マルジャリァーサナ)

猫のポーズは、背中と首のストレッチ・背骨と腹部組織へのマッサージの効果があります。

背骨と骨盤を意識して動かしていくポーズなので、骨盤をニュートラルにしたい人におすすめ。

ポイント

・両手と両ひざを床について四つん這いになる
・両手のひらは肩の真下に置く
・目線は自然に床を見る
・息を吐きながら、背骨を丸くして天井の方へ突きだす

コツ

・手の指は大きく開いて、手のひらでしっかりと床を押す
・オヘソを背骨に近づけるようにして下腹部を意識する
・足の甲を床につけ、足指先は真後ろを向くようにする

注意点

・四つん這いになったとき、手のひらでしっかりと床を押していないと肩甲骨が上に突き出て、肩甲骨と背骨の間にミゾができてしまうので注意する
・呼吸に合わせて背骨を動かすポーズだが、ダイナミックな動きは必要ないので無理に背骨や骨盤を大きく動かさないようにする
・首に故障がある場合は、頭をまっすぐのままでポーズを行う
・呼吸を意識しながら5〜10回ポーズを行い、ポーズから出るときは息を吸いながら四つん這いへ戻る
・猫のポーズは次に紹介する牛のポーズと合わせてヴィンヤサ(一連の流れ)として行われることが多い

牛のポーズ(ビティーラサナ)

牛のポーズは、胴体の前側と首のストレッチ・背骨と腹部組織のマッサージの効果があります。

日常生活であまり行わない背骨を反る動きをするポーズなので、猫背気味で姿勢改善したい人にもおすすめ。

ポイント

・両手と両ひざを床について四つん這いになる
・両手のひらは肩の真下に置く
・目線は自然に床を見る
・息を吸いながら、坐骨を持ち上げて胸を天井の方へ近づける

コツ

・手の指は大きく開いて、手のひらでしっかりと床を押す
・オヘソを背骨に近づけるようにして下腹部を意識する
・足の甲を床につけ、足指先は真後ろを向くようにする
・腰を反ったとき、頭を持ち上げてまっすぐ前を見る

注意点

・ポーズに入ったとき、必要以上に腰を反りすぎないようにする
・常にオヘソを背骨の方へ近づけるように意識し、腰を反ったときに下腹部が床のほうに垂れさがらないように注意する
・腰を反ったとき、お尻と頭頂が近づくようにイメージする
・ダイナミックな動きは必要ではないので、背骨一本一本をていねいに動かしていくイメージをする
・首に故障がある場合は、頭をまっすぐにしたままポーズを行う
・呼吸を意識しながら5〜10回ポーズを行い、ポーズから出るときは吐く息で四つん這いに戻る
・牛のポーズは猫のポーズと一緒に行われることが多く「キャット・カウ」と呼ばれている

骨盤矯正におすすめのヨガポーズ 中級編

ワニのポーズ(ジャタラ・パリヴァルタナーサナ)

ワニのポーズは、体幹を鍛える・腰痛緩和・便秘改善・ウエストシェイプ・リラックスの効果があります。

床に横になりながら行うポーズなので、寝る前にささっと行いたい人やきついポーズが苦手な人におすすめ。

ポイント

・床に仰向けになる
・手のひらを下に向け、両手を左右の横に広げる
・両ひざを揃えて90度に曲げる
・脚を左側の床に倒す
・目線は天井

コツ

・脚を左側に倒したとき、左手で右足のヒザをおさえるのも効果的
・余裕があれば目線は天井ではなく、倒した脚と逆側に向ける
・首に力が入りやすいのでリラックスするように意識する

注意点

・ツイストするポーズなので、食後には行わない
・腰に不安がある場合、このポーズは行わない
・呼吸を意識しながら5〜10秒ポーズをキープし、ポーズから出る時は吸う息で両足を真ん中に戻し、仰向けに戻る

・ツイストするポーズなので、食後には行わない
・腰に不安がある場合、このポーズは行わない
・呼吸を意識しながら5〜10秒ポーズをキープし、ポーズから出る時は吸う息で両足を真ん中に戻し、仰向けに戻る

木のポーズ(ヴィリクシャーサナ)

木のポーズは、下半身の強化・背骨の強化・鼠径部のストレッチ・バランス感覚の向上・座骨神経痛と偏平足の改善に効果的です。

重心のかけ方や足裏を意識するので、偏平足の改善やバランス感覚を向上させたい人におすすめ。

ポイント

・山のポーズ(タダーサナ)でしっかりと立つ
・体重を片足にかけすぎないように意識する
・骨盤はできるだけ正面を向くようにする
・骨盤が前傾しすぎないように、尾骨を床の方へ向けるイメージをする
・肩の力を抜いて上半身はリラックスする

コツ

・バランスがとりにくい場合は、上げている足を両手で抱える
・余裕があれば両腕を上に伸ばす
・視線は自然に少し前の床を見るか、余裕があれば上げている手の指先を見る
・肩や首の力は抜く

注意点

・バランスが取りにくいと足の指でマットを掴んでしまう場合があるが、足はマットに置いてあるだけというイメージをする
・バランスがとりにくい場合は、壁に手を添えて支えにしてもOK
・山のポーズの基本、足裏4点で床をしっかりと踏むイメージをする
・過伸展の場合は軸足のヒザが伸びすぎてしまうので、膝がしらを上に持ち上げて足でしっかり立つように注意する
・集中すると骨盤で前傾しやすいので、骨盤はニュートラルポジションを保つようにする
・ゆっくり呼吸しながら30秒〜1分ホールド→山のポーズに戻る→またホールドを2・3回繰り返す。

骨盤矯正におすすめのヨガポーズ 上級編

橋のポーズ(セツ・バンダ・サルヴァンガーサナ)

橋のポーズは、胸、首、背骨のストレッチ・消化の改善・月経時の不快症状の軽減・頭痛・不眠症の軽減・ぜんそく・脳の休息・ストレスと軽いうつの緩和に効果的です。

上向きの弓のポーズ(ウルドヴァ・ダニュラーサナ/ブリッジポーズ)の類似ポーズなので、上級ポーズに挑戦したいと考えている人にもおすすめ。

ポイント

・床の上に仰向けになる
・両ひざを曲げ、かかとは坐骨(お尻)の近くに置く
・両手のひらを下に向け、両手をまっすぐ体側に伸ばす
・手のひらで床をしっかり押し、吸う息で腰と背中をゆっくりと床から離す
・アゴは胸に近づける

コツ

・足の裏でしっかりと床を押す
・ポーズに入るとヒザが開きやすいので、特に足の親指の付け根と土踏まずの内側で床を押すイメージをする
・余裕があれば、肩を内側に入れ両腕を背中の下にずらし、手の指を組む
・指を組んだときに、下の小指を折りたたみ手のひらの中に入れると、床を押しやすくなる
・ポーズから出るときは一気に背中を床におろさず、背骨の首の方からゆっくりとおろしていく

注意点

・このポーズを行うときは絶対に首を左右に動かさない
・首に故障がある人はこのポーズを行わないようにする(経験を積んだ指導者のもとならOK)
・呼吸を意識しながら30秒〜1分ほどポーズをキープし、吐くいきでゆっくりと背骨をロールダウンして床におりる
・3〜5回ほど繰り返す

踊りの神のポーズ(ナタラジャーサナ)

踊り神のポーズは、肩と胸のストレッチ・太もも、鼠径部、腹部のストレッチ・脚と足首の強化・バランス感覚の向上に効果的です。

かなり上級のポーズでもあるので、より難しいポーズに挑戦したいという方にもおすすめ。

ポイント

・山のポーズ(タダーサナ)で立つ
・重心を右足にうつし、左膝を曲げながら左かかとを左腰の方へ持ち上げる
・左手を後ろにまわし、左足か足首の外側をつかむ
・左足を上げて胴体から離し、後ろへ
・右腕を前に伸ばし、胴体の前で床と平行にする

コツ

・膝が過伸展(ハイパーエクステンション)の場合は、軸足のヒザが伸びすぎないように意識する
・軸足の指先でマットを握らないように、軸足の足裏全体でしっかり床を踏む
・余裕がある場合、左腕を外側に向け、ヒザを曲げて左足の外側をつかむ
・さらに余裕があれば、左足を持ち上げてフルポーズに入る

注意点

・ビギナーは脚を持ち上げる時に太ももの外側がつりやすいので注意する
・上げた足の足首をフレックス(足首を曲げ、足の甲をすねに近づける)にする
・決して無理やりフルポーズに入らないこと
・呼吸を意識しながら20〜30秒ほどキープする
・一度ポーズを解き、反対側も同じ長さで繰り返す
・無理しない程度で2セットほど行う

おすすめのヨガポーズ解説本

日々の生活で注意すること

ヨガをするだけで骨盤のゆがみが改善するわけではありません。

元の原因である、日常の習慣を見直さない限り骨盤のゆがみを改善することは難しいでしょう。

バッグを持つときにいつも右手で持っているのであれば、左手で持つようにしてみたり。
仕事柄ハイヒールを履く機会が多いという方は、お休みの日はスニーカーなどを履いてみたり。
立っているときに重心を片足だけにかけている方は、両足でしっかり立つ意識をしてみたり。

今からでもできることはたくさんあります。
日々の生活でも骨盤や姿勢に意識を向け、さらにヨガを行うと効果的ですね。

骨盤周りを意識して、心身ともに健康になりましょう

「骨盤周りを整える意識をし始めたら、あら不思議。なぜか心身ともに調子がよくなった!」

という声は巷でよく聞きます。
なんと、骨盤周りが整うと、体だけではなく心も明るくキレイになるようです。

長年のクセからきている骨盤の矯正は、もちろん時間がかかります。

なかなか効果が出ないからといってすぐに諦めてしまわずに、日々の生活で小さなことでもいいので骨盤周りのことを意識していきましょう。

毎日少しづつですが、確実に健康的で美しい心身に近づいていると信じて、楽しく骨盤矯正をしていきましょう!

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