独占欲、所有欲、執着。ヨガ的生活に向けた元ヨガインストラクターおすすめ本

ヨガ

アーサナだけではなくヨガ哲学などを学びたいけど、どのように勉強していいのかわからないという方は多いのではないでしょうか。そこでおすすめしたいのが、読書です。本にはヨガ的生活を深めるためのヒントがたくさんつまっています。ヨギー・ヨギーニのバイブルと呼ばれているものから、現代人向けにわかりやすく書かれたものまで、今回は書籍をご紹介します。

ヨガはアーサナだけじゃない

ヨガを始めたばかりのころは、ポージング=アーサナをすることがヨガだと思っていたという人は少なくないはずです。

ところが、ヨガが好きになり調べていくうちに、アーサナだけがヨガではないということに気が付いてくるはず。

実は、ヨガには8段階あり、そのうちの一つがポージング=アーサナなのです。

では他の7段階とはどのようなものがあるのでしょうか。

8支則とは?

ヨガの教えには、アシュタンガ=八支則という8つの段階があります。

ヨガの聖典、聖者パタンジャリが説いたヨーガ・スートラの中に出てくる基本的な教えになります。

1:ヤマ(Yama)/禁戒 → 日常生活で行ってはいけない5つの心得

2:ニヤマ(Niyama)/勧戒 → 日常生活で実践すべき5つの行い

3:アーサナ(Asana)/坐法 → ヨガのポーズのこと

4:プラーナヤーマ(Pranayama)/呼吸法・調気法 → 瞑想を深めるために呼吸を整えること

5:プラティヤハーラ(Pratyahara)/感覚の制御 → 感覚への意識を深め繊細に感じること

6:ダーラナ(Dharana)/集中・精神統一 → 意識を集中させること

7:ディアナ(Dhyana)/瞑想 → 無意識に深く集中すること

8:サマーディ(Samadhi)/三昧、超意識、悟り → 瞑想が深まり、集中の対象との一体感を感じている状態

本来は、これら8段階全てを行うことがヨガといわれていました。

本にはヨガ的生活を送るためのヒントがつまってる

八支則の多くが、哲学的・道徳的観念に関することです。

しかし、ヨガの知識を深めたい方からすると、これらはどのように勉強していけばいいのか分からないですよね。

そこでおすすめしたいのが、読書です。

本にはヨガ的生活を送るためのヒントがたくさんつまっています。

おすすめの本

ヨガ哲学、ヨガ的生活を送るためのヒントになる本格的なヨガの聖典から、少しスピリチュアルな方面から働きかけてくれる本などをご紹介します。

インテグラル・ヨーガーパタンジャリのヨーガ・スートラ

ヨギー・ヨギーニのバイブルと言っても過言ではない、ヨーガ・スートラ。

ヨガの知識を深めたいと思っている人であれば、一度は耳にしたことがあると思います。

そして本書はスワミ・サッチダーナンダによる、パタンジャリのヨーガ・スートラの解説書です。

本書では八支則や心の状態、実践の妨げになることなどが詳しく書かれています。

しかし、ヨーガ・スートラの全文が載っていて、それらについてサッチダーナンダの解釈や解説が書いてあるのですが、少し難しいと感じるかもしれません。

そのような方には、下記で紹介する解説書と併せて読むのをおすすめします。

やさしく学ぶYOGA哲学 ヨーガスートラ

本書はヨーガ・スートラを、インド哲学を学び続ける向井田みおがやさしく解説しています。

著者が3年半インドに留学していたときの恩師、スワミ・ダヤーナンダジのヨーガ・スートラの講義を元に、サンスクリット語の原典から訳され、現代人でもわかりやすいように書かれているのが特徴的な一冊です。

さらに、同じくヨガ哲学を学ぶうえで避けては通れない「ヨガ哲学ウパニシャット」や「ヨガ哲学バガヴァッドギーター」などの解説書も執筆されているので、本格的にヨガ哲学を学びたいけど解説書が必要な人にはおすすめのシリーズです。

あるヨギの自叙伝

スティーブ・ジョブズが亡くなったとき、ipadの中にこの電書籍だけが入っていたとして、世界的に有名になりました。

本書は筆者であるヨガナンダの自叙伝ですが、もちろんただの自叙伝ではなく、読んだあとには必ず何かしらの変化をもたらしてくれます。

そのくらい、価値観や人生観が変わってしまう可能性がある強い影響力があります。

現代人からしたら信じがたいような奇妙な内容や、精神世界についての内容が多く含まれているので、苦手に感じる人もいるかもしれませんが、興味のある人にとってはかなり興味深くおもしろい内容ばかりです。

ただ、かなり分厚い本なので読破するにはある程度の時間が必要です。

しかし、読み終えた後にはきっと何か感じることがあるのは間違いないでしょう。

アミ 小さな宇宙人

著者はエンリケ・バリオスというチリの作家で、1986年にチリで出版されベストセラーになり、現在では11か国語に翻訳されています。

本書を一言で説明するとなると、大人向けの童話です。

本書の前書きには、「注意!読み続けないように。きっとおもしろくないでしょう。ここに書いてあるのは素晴らしいことばかりだから」という大人に向けたメッセージから始まります。

本書の内容は、少年ペドゥリートとアミと名乗る宇宙人とのコンタクト体験です。

宇宙をめぐる旅の中でペドゥリードは、地球がいまだに野蛮な愛の度数の低い未開の惑星であることを教わっていくのです。

本書の内容はヨガ哲学とは関係ないように思いますが、独占欲、所有欲、執着などに対して子供でも理解できるくらいわかりやすく説明してくれているので、ヨガ的思想につながってきます。

3部作ですが、あっという間に読み終えてしまうこと間違いなしです。

ヨガは生き方そのもの

たとえ週4回ヨガクラスに通い、ほとんどのアーサナが完璧にとれるようなったとしても、内面も同じように成長していないと本物のヨギー・ヨギーニとは言えないかもしれません。

ヨガはファッション感覚のような表面的なものだけではなく、生き方そのものです。

そして、ヨガの学びに終わりはありません。

日々の生活で実践する

ヨガのプラクティスを継続し、ヨガ哲学を学んだとしても、それらを実践=アウトプットしないと意味がありません。

日常生活の中で実践してこそ、本物のヨギー・ヨギーニでしょう。

このように言うと難しく感じるかもしれませんが、何一つ難しいことはありません。

全てシンプルなことなので、頭で考えすぎず、ナチュラルにそれらが実践できるようになると素敵ですね。

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インド滞在中にヨガに出会い、帰国後ヨガインストラクターとして活動。ハタヨガ、リストラティブヨガをメインに指導。カナダでパークヨガなどを開催、現在はオーストラ...

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