【おうちヨガ】自宅でヨガ練する際の流れの作り方と注意点
ヨガはマット一枚のスペースがあれば自宅でも練習することができます。しかしやみくもに知っているポーズだけを行なっていっても効果的な練習はできません。では効果的な練習をするにはどのようにしたらよいでしょうか?
自宅でヨガを効果的に行うには
はじめに
近年ヨガの練習は動画サイトなどでも配信され、ビデオを見ながらでも練習できるようになっています。
また、クラスに通う時間がない、人に自分の練習を見られたくないという方もいると思います。
そのような方達のために自宅でもできる効果的な練習方法を紹介します。
ただし、細かい筋肉や骨の配置を知らないと間違った体の使い方をしてしまい、それが習慣になってしまうと大きな怪我に繋がるケースもあります。
そこでよくある怪我の例も紹介します。
1つテーマを決める
まずその日の練習において最終的にたどり着きたいポーズを1つ決めます。
そしてそこに至るまでに必要になる筋肉を使うポーズ、そのポーズを行うのに近い情報を持つポーズを5つほど挙げ、それらのポーズを練習の流れの中に組み込んでいきます。
練習の組み立て方の例
戦士のポーズ3に必要な情報
例えばヴィラバドラーサナ3(戦士のポーズ3)が最終的なポーズだとします。
このポーズを行うのに必要な情報は
・背中をまっすぐにしたまま地面と水平に傾き、胸から頭のてっぺんと両腕を前に、持ち上げた足は
後ろに引っ張ります。
・両足は膝が正面をむいたまま、足の付け根となる腰が外転しないようにする。
・両膝が正面を向いたままで片足でのバランス。
・バランスを保つ時に腹筋を使う。
・バランスを取るときにハムストリングの筋肉に負荷をかけるのでしっかりとウォームアップを。
これらの情報が挙げられます。
ではこれらの情報、または体の部位を使うポーズとはどのようなものがあるでしょうか?
戦士のポーズ3の情報を持つ5つのポーズ
猫のバランスポーズ
片方の腕を前に引っ張り、逆方向の足を後ろに伸ばしてバランスをとります。
バランスをとるのに腹筋を使う上、腰も左右均等の高さに保つ必要があり、戦士のポーズ3とかなり近い情報があります。
四つん這いのポーズから行えるので練習の序盤からウォームアップの流れの1つに取り入れても良いでしょう。
このポーズの間に猫のポーズ・牛のポーズを入れて筋肉をほぐすのも効果的です。
三日月のポーズ
片足を前に出して90度曲げ、尾骨を地面に向かって引っ張り胸骨を上に持ち上げるイメージです。
このときに前足の膝頭が足の人差し指の方向を向いているようにしてください。
戦士のポーズ1と違い、このポーズは後ろの足の踵を上げたまま、両足を平行の状態で行います。
後ろ足の膝は地面についても構いませんが、地面から持ち上げるとより効果的なポーズになります。
バランスを保つためには骨盤をまっすぐに保ち腹筋を使ってバランスをコントロールします。
指先は天井に向かって引っ張るので戦士のポーズ3に似た情報があります。
また、戦士のポーズ3に入る時はこのポーズから入ると入りやすいでしょう。
一本指のポーズ
足の親指を手の人差し指と中指で掴んでまっすぐ片足を前に伸ばしたままもう片方の足でバランスをとる、とはいえこの形は上級者向けになります。
中級者の方まではこのポーズ自体が最終ポーズとして使えてしまうハイレベルなポーズです。
なのでその日の練習の目標がこのポーズでない場合は、完璧な形を行う必要はありません。
手は足の親指を掴む必要はなく、腰に置くか両手を胸の前で合わせてまっすぐなラインを意識します。
持ち上げる方の足は曲げていても構いません。
また、バランスを取っている方の足も少し曲げて構いません。
そうすることによって背中をまっすぐに伸ばしやすくなります。
戦士のポーズ3が最終目標の場合、このポーズを練習する目的はまっすぐに立ってバランスをとる筋肉を使うことですので、無理に足を延ばすより、しっかりと背中を伸ばしたまま正しい姿勢で立つことに集中しましょう。
4つの手のポーズ
プランクポーズという名前で様々なトレーニングでよく知られています。
上半身の情報は戦士のポーズ3とほぼ同じです。
胸から頭を前に引っ張り、また首の後ろを圧迫しない程度に少し前を見上げます。
同時に尾骨は踵の方向へ向かって引っ張り全身を長く伸ばしたまま腹筋を入れて腰が下がらないようにします。
さらに効果的なポーズとして肘を曲げて前腕を地面に置いたフォアアームプランクがあります。
上の写真はフォアアームプランクの方です。
こちらの方が腹筋にきます。
どちらのポーズを行うときも腰と背中の高さを同じ高さに保ちましょう。
腹筋に負荷が来ないときはこれができていないときです。
下を向いた犬のポーズ
ヨガの定番のポーズですが、様々な効果があるポーズです。
練習のはじめの方では足は広めにして、ほぐれてきたら肩幅の高さまで狭めていきます。
十分にほどれていれば踵を地面に向かって押し、思いっきり伸ばして構いませんが、このときに膝の皿を持ち上げるイメージを忘れないようにしてください。
伸ばしすぎは膝の関節に負荷がかかってしまいます。
練習の中で何度も繰り返し行うことでハムストリング、腰やお尻の周りの必要な筋肉がどんどんほぐされていきます。
流れの作り方のまとめ
以上のように
・最終的なポーズを決める。
・それに必要な情報を4〜5つ書き出して、その効果のあるポーズを考える。
・それらのポーズを組み込んだ練習の流れを書き出す。
この作業をすればより効果的な練習ができます。
呼吸と瞑想を最初に行う
実際に体を動かす練習を始める前に、まず瞑想を数分行い、呼吸を整え心を十分に落ち着かせることをお勧めします。
息を吸う・息を吐くにそれぞれ3〜4秒かけ、体を動かす練習に入ってからもこの呼吸を保つように心がけてください。
ヨガの効果が最もでるのは呼吸とともに動く練習をするときです。
力が必要なときには息を吸い、体を延ばすときには息を吐く。
またゆっくり呼吸することで心も落ち着き、安全な練習ができます。
1つ1つの動きを呼吸とともにゆっくり動くことを心がけ、また1つのポーズを行なっているときも数呼吸かけて、筋肉の動きや骨の位置を考え、感じるようにしましょう。
怪我の多くは早く動いて体の使い方を間違えた時、心に焦りが生じたときに起こります。
自宅で練習する際にありがちな怪我
また、自分で練習する際に体の使い方の間違ったポーズを繰り返し行ってしまい、その間違った状態が習慣になってしまうことがあります。
これが大きな怪我の原因になっていきます。
よくある怪我の例
背中が丸まったまま体をねじるポーズをしてしまう
背中が丸まったままだと背骨がまっすぐでない状態でねじることになり、脊柱に大きな負担をかけ、ヘルニアなどの原因になることもあります。
ねじるポーズをするときは息を吸って背中をまっすぐに伸ばしたまま、息を吐くと同人ゆっくりねじりましょう。
背中が丸まってしまう所からはひねらないようにしてください。
手を地面についているときは指の付け根を押す
これもよくある話で、ヨガをして手首を痛めたという話をよく聞きます。
基本的に手を地面に着くポーズの時は指の付け根の部分を押して手首に負荷をかけないことを意識しましょう。
非常に細かい筋肉ですが、この指の付け根の押す筋肉がついてくると手首の負荷が減り、また手首の小さな筋肉も痛める前に少しずつ鍛えられるので、正しく練習すればこのような痛みがだんだんなくなっていきます。
膝頭の向いている方向
人によって足の形は異なりますが、膝頭は基本的に足の人刺し指の方を向いているようにします。
戦士のポーズや片足のバランスポーズなどすべてのポーズに共通し、膝頭がそれより外向き・内向きになっていると足のくるぶしや膝の関節に負担がかかり関節を痛め、その間違った位置を向いていることが習慣になると歩いている時に足を挫きやすくなってしまいます。
怪我の例のまとめ
これらは怪我の例のほんの一部ですが、自分で練習する場合はこのように細かい情報が得られないという問題があります。
確実な情報を理解するまではクラスで教わるか、クラスを受ける時間がない場合はヨガの本やWebサイトなどでしっかりとした情報を得て1つ1つのポーズの骨と筋肉の位置を理解し、感じることに時間をかけるという練習もお勧めします。
まとめ
以上、自宅で練習する際の流れの作り方と怪我の危険についてお話しました。
このように安全で効果的な練習を行うためにはポーズの解剖学的な情報をしっかり理解している必要があります。
呼吸の練習からしっかり行い、心を落ち着かせ、自分の体に語りかけながら呼吸と一緒にゆっくり動くということを心がけてください。