ヨガブロックで5つのポーズをつくろう!アイアンガー的な練習方法
初心者に、そして上級者にもオススメしたいのが、ポーズを整えるアイアンガー的な練習方法です。ヨガ初心者の間違った体の使い方は、ケガにもつながり、せっかくヨガを行っていてもその成果は半減してしまうもの。そして、上級者はポーズに自分の癖がつきやすいものです。一度正しく見直してみませんか?
アイアンガーヨガの特徴
そもそもアイアンガーヨガは、B.K.S.アイアンガー師によってつくられた解剖学に重点を置いたヨガです。
そのため体に不調のある人でも負荷を減らして受けることができ、高齢者まで楽しめるヨガスタイルになっています。
身体になるべく負担をかけず、かつ身体を最大限に機能させることが出来るもので、プロップスと呼ばれるヨガのポーズのための補助道具を使いポーズをとっていきます。
一つのポーズは比較的長く、その中でポーズの安定性を探し心の動きを感じ、バランスをとっていきます。
なぜヨガの練習にオススメなのか
このアイアンガーヨガを初心者のポーズの練習、また上級者の正しいポーズの確認のためにオススメするのには理由があります。
普段アシュタンガヨガのようなフロースタイル(呼吸との連動で流れる動作をする)ヨガを行っている人は、是非一度立ち止まり、一つ一つのポーズを確認して見ましょう。
1.自分の体に合ったアライメントをとれる
アイアンガーヨガでは無理に体を柔軟に使うよりも、今自分の出来る範囲で正しい位置に骨を置き、確実にポーズをとっていく方法をとります。
そうすることで、正しいアライメント(姿勢)をとることが出来るのです。
例えば背中を丸めないと足先を触れられない人には、ヨガベルトを使用し、背中をまっすぐに保つことで正しいアライメントのポーズとなります。
この時重要なのは足先を触ることではなく、姿勢を整える事なのです。
そのため、柔軟力が足りない人や、骨格的な問題がある(歪んでいるなど)人はほんの少しの前屈になるかもしれません。
しかし正しくポーズをとることはヨガを深めていくうえでとても重要なことなのです。
2.正しい位置で長くキープできるのでポーズを追求できる
アイアンガーヨガは、骨や関節、筋肉に無駄な負荷がかからないのでポーズを長くとっていることが出来ます。
それゆえ、一つのポーズをじっくりと味わうことが出来るのです。
それまで気が付かなかったポーズの気持ちよさ、精神面との繋がり、チャクラの活性化されるイメージなどが伝わってくるのではないでしょうか。
3.基本を知ることでポーズが出来るようになる
アイアンガーヨガでは、正しいポジショニング、関節の使いかた筋肉の動きを学ぶことが出来ます。
それまでどうしてもできなかったポーズが、すんなり出来るようになったという声も多く聞かれます。
例えば、ヘッドスタンドがどうしても苦手でバランスがとれなかった人が、手の付き方、肩ののせ方、骨盤の立て方を理解し、すんなりバランスがとれるようになったりします。
5つのヨガポーズでの練習方法
1.Samasthitih〜マウンテンポーズ〜
Samasthitih〜マウンテンポーズ〜とはまっすぐに立つポーズです。
立つだけなんて簡単だ!と思っていませんか?実は立つというこのポーズはとても難しいものなのです。
例えば、足のアライメントを見てみると、足裏に均等に体重が乗るように「大腿骨(太ももの骨)を内側から外側に内旋させる様に立ちます。
大腿四頭筋(太ももの筋肉)を引き上げ膝が落ちないようにします。
細かく見ていくと、細部の筋肉、骨を動かすことが出来ないと立つことさえ難しいものなのです。
そこでわかりやすくするために、太ももの間にヨガブロックを挟みます。
ぐっと押し当てるようにすると、自然と体重は足の内側にかかってきます。
またブロックを挟むことで骨盤の動きも感じやすくなります。
お腹を引き締めつつ骨盤を床に垂直にするイメージをもって立ちます。
2.Uttanasana〜深い前屈〜
高い柔軟性が求められるポーズです。
手を床につけようと膝を曲げてしまうことが多いポーズですが、膝を曲げて行うと、腰への負担が大きくなります。
また脚力を十分につけるためにも、膝をしっかり伸ばして行いたいものです。
そのためには、両手の下にブロックを入れます。
個人の柔軟性のレベルに合わせて高さは調節します。
肩甲骨に力が入らない位置まで高さを出しましょう。
しっかりと肩甲骨はお尻の方へ引き下げます。
3.Trikonasana〜三角形のポーズ〜
ヨガの定番ともいえるTrikonasana〜三角形のポーズ〜ですが、正しく出来るという人はなかなかいないものです。
それほど難しいものなのです。
よくあるケースは胸が開ききっていないために、上半身が前に倒れてしますケースです。
一度壁にお尻をつけ、両方の肩を壁から反さずに行ってみてください。
上の肩が壁から離れない場所でポーズをとりましょう。
そのためには下になっている手の下に、ヨガブロックを入れ、高さを出します。
しっかりブロックを押しながら、上になっている方の肩甲骨を壁の方へ引き下げます。
また、膝がハイパーエクステンションで、逆くの字になってしまう人は、膝を痛める可能性が高いので、ブロックを斜めにし、伸ばしている方のふくらはぎの下へ入れます。
ブロックが伸びすぎの膝を下から押し上げる感じになります。
4.Sirsasana〜ヘッドスタンド〜
逆転のポーズのヘッドスタンドですが、このポーズを苦手とする人は沢山います。
実はこのポーズ、上半身さえ安定できれば、足は多少バタバタしていてもポーズが崩れることはありません。
重要なことは肩甲骨の引き下げ、肩の入れ方です。
それを練習するには壁とヨガブロックを使用します。
まず壁に向かって正座をします。
ヨガブロックを両掌で挟み、そのまま肘を床につけ、腕の長さの位置でブロックを壁に押しつけます。
頭を下にして首の付け根から背中にかけてブロックにつけ、壁に押しつけたブロックを背中で挟むようにし、両手は頭の下で組みます。
肘は開きすぎないようにします。
ゆっくり膝を伸ばし、背中を伸ばして上半身を安定させます。
そのままの上半身を保ったまま、足を一歩づつ前に歩かせゆっくり天井へ持ち上げます。
難しいようなら、最初は90度まで持ち上げキープしましょう。
5.Chakrasana〜車輪のポーズ〜
背中の柔軟力と腕の筋力、足の筋力が必要なポーズです。
両手の下へブロックを入れることで高さを出し、柔軟力をカバーしつつもしっかりとした筋力をつけることができます。
まず、壁にブロックをつけておきます。
この時ブロックは両手を置く幅に開いておきましょう。
壁に頭を向けるように仰向けになり両膝を立てたら、両手をブロックの上に置きます。
そのままゆっくり腰を持ち上げ、ポーズに入ります。
この時注意したいのは、親指を開かず5本の指は揃えておくようにします。
親指を離してブロックにタッグするとケガに繋がるので気をつけましょう。
ヨガブロックは練習をサポートする必需品
今回はヨガブロックにフォーカスを当てました。
アイアンガーではほかにベルトやイス、ブランケット、ボルスターなど多くのプロップスを使用します。
ヨガブロックは比較的、初心者でも使いやすいものです。
ポーズを深めたい時に、体に負荷のない範囲でアイアンガー的な練習をするのはどうでしょうか?本格的に体の仕組みを学びたくなったら、アイアンガーヨガを習ってみるのもいいでしょう。