ヨガ初心者は特に注意して!ヨガポーズの注意点とケガの予防方法

トリコアーサナ
ヨガ

ヨガを始めてみたものの、クラス後に体が痛くなったり、ケガをしてしまったという経験をした方はかなり多いと思います。なぜ初心者はヨガでケガをしやすいのでしょうか?初心者の方は無理に完璧なポーズをとろうとしたり、自分の身体にあったヨガの仕方や加減の仕方を理解していないままヨガを行う傾向があるので、ケガにつながりやすいのです。今回は、ケガの予防方法やケガをしやすいポーズでの注意点などをご紹介します。

意外とケガをしやすいヨガ

激しい運動は苦手だけどヨガならできそう、という理由で気軽にヨガを始める方はとても多いです。

ヨガはもともと精神面強化を目的としてインドで生まれたものです。

ヨガで何よりも大事なのは、心身共にリラックスしてヨガを行うということです。

なので、無理にポーズを完璧にとる必要は全くありません。

ヨガを行ううえで一番大事なのは、自分の身体を理解し、自分の体にあったヨガを行うことです。

準備運動の必要性

ヨガをする前に準備運動をすると聞くと違和感があるかもしれませんが、これはとても大事なポイントです。

ヨガでは体をそらしたり、手首に体重をかけたり、日常では行わない動きが多いです。

正しく行えば肩こりや腰痛などの不調を改善できますが、間違ったやり方で行うと捻挫や股関節痛や腰痛などの痛みにつながる可能性も高いのです。

しかしヨガの前に準備運動を行えば、ケガを回避することができることも多いです。

ホットヨガは特に注意が必要

ホットヨガは室温30度以上、湿度50%以上の非日常的で過酷な環境で行います。

自律神経が不安定な人や運動習慣のない人がいきなりホットヨガを行うと、めまいや脱水症状、熱中症などが起こる可能性もあります。

汗をかいているので足元が滑りやすくなっていたりして片足立ちでバランスを崩しやすかったり、体が暖まっているのでいつも以上に柔軟性が高まっているように感じやすく、無理に後屈やツイストをしすぎたりと、ケガの原因につながりやすくなります。

ホットヨガは気軽に参加できるヨガという感覚になってきていますが、ヨガ初心者で普段全く運動をしない人がいきなり行うのは危険が伴います。

ケガをしやすいのはどこ?

腰痛

ヨガでケガをしやすいのはどこでしょうか。

主要の箇所を見ていきましょう。

最も多いのが、腰。

自分の後屈の可動域を知らず、無理やり後屈を深めてしまうと腰痛の原因になります。

また、後屈=深ければいいと勘違いしている場合、すぐに腰を痛めます。

後屈は自分の身体をよく理解し、呼吸に合わせて少しづつ深めていくものです。

手首

日常生活では手首に負荷がかからないことが多いですが、ヨガでは手首に体重をかけることがよくあります。

これも、痛みがあるのに無理して耐えたりすると、ケガにつながります。

少しでも限界を感じたら決して無理せず、ブロックなどのプロップスに頼ったり、代替ポーズを行いましょう。

股関節

ヨガで股関節を痛める人はかなり多いです。

中でも、立位のポーズで筋肉を使えていなくて関節に負荷がかかりすぎるパターンが多いです。

また、自分の股関節の可動域を知らずに、周りと同じようにポーズ続けていると必ず何かしらの症状が出てきます。

少しでも痛い、負荷がかかりすぎてる、やりすぎかもしれないと思ったら加減することをおすすめします。

年配の方に多いのが、肩です。

普段は肩を回すことが難しいのに、ヨガクラスでインストラクターや周りの人と同じように肩を真上にあげていたりすると、痛みにつながります。

ダウンドッグなど普段行わないような態勢をすると、知らず知らずのうちに変な箇所に力が入り肩などにも負荷がかかりやすくなります。

ヒザ

ハイパーエクステンション、過伸展といってヒジやヒザが伸びやすい人に多いです。

立位のポーズをするときなど、ヒザが伸びて負荷がかなりかかってしまうとケガにつながります。

ヒザが伸びないようにヒザを少し曲げ、筋肉で身体を支える意識をすると改善されます。

ケガを予防するには

では、ヨガ初心者がケガを予防するにはどうしたらいいでしょうか?

意外かもしれませんが、ケガ予防で一番大切なのはプライドを捨てることです。

周囲に合わせすぎず、自分のペースを大事にする

ヨガと禅

ヨガで行うポーズは日常ではしない動きが多いので、普段運動をしていないからだを無理に動かすとケガをするリスクが高まります。

特にグループレッスンでヨガ歴が長い人たちが周りにいると、その人達と同じようにポーズをとらないといけないと焦ってしまうこともあると思います。

しかし、そこは周囲に合わせず自分のペースを大事にしましょう。

ヨガ歴や身体クセや可動域、柔軟性はみんな異なります。

それを理解したうえで、自分のペースを大事にできるとケガの予防につながります。

呼吸が苦しくなってきたら少し休む

ヨガで起こるケガの多くが自分の限界が分からずに無理をしすぎることにより、普段使わない筋肉や関節に負荷をかけてしまうことです。

自分の限界を60~90分のヨガレッスンの中で理解するのは難しいかもしれませんが、呼吸は一つの目安になります。

呼吸というのは正直なので、無理をしているといつのまにか呼吸が浅くなってきます。

なので、呼吸がしにくかったり呼吸が浅くなってきたら、一度休むことをおすすめします。

特にホットヨガでは呼吸が浅くなったら注意なので、倒れる前に無理をせず休息しましょう。

プライドを捨てる

簡単そうに思えて一番難しいのが、このプライドを捨てるということです。

特に、運動していた過去があったり、体力には自信がある年配の方。

昔はバリバリ運動していたから私は大丈夫、周りの若い人には負けないという考えはいったん脇に置いて、自分のペースを最優先にしましょう。

ヨガは他人との競争ではないので、他人と競ったところで意味がありませんし、それで無理をしてケガをしたとしてもどうしようもありません。

なので、まずはヨガは他人と比べることではないということ、自分のペースで行うということをしっかりと覚えておきましょう。

ヨガポーズで注意すべきポイント

ヨガでケガをしやすいポーズと、その注意ポイントをご紹介します。

三角のポーズ(トリコナーサナ)

・無理して上を向かなくてもOK

・視線を斜め下に向けて首への負担を軽減

ヒザ

・過伸展のヒザは伸びやすいので、ふくらはぎの筋肉を強く使いヒザに負担をかけないようにする

股関節

・前足の股関節が詰まって痛みを感じる場合、股関節が詰まらないところまで上体を起こす

・下の手は床や足首につかなくてもいいので、ふくらはぎの外側に添えるか、足の横に置いたブロックの上に指を添える

下向きの犬のポーズ(ダウンドッグ)

ヒジ

・過伸展の場合、ヒジに負担がかかりやすいので、手のひらで床をしっかり押す

・二の腕の筋肉を使い体重を支える

・無理にオヘソを見ようとすると背中が丸くなるので、目線は自然に斜め前に向ける

ヒザ

・太ももの裏側=ハムストリングスがつっぱって痛い場合は、ヒザを少し曲げる

・無理にかかとは床につけなくていい

戦士のポーズⅡ(ヴィラバドラーサナⅡ)

・骨盤が前傾しやすいので、骨盤をニュートラルに保つ

・骨盤が前に出やすいので、前後の腰骨が同じ位置にくるように意識する

ヒザ

・前のヒザが内側に入りやすいので、前のヒザはまっすぐ前を向くようにする

・後ろのヒザも内側に入りやすいので、後ろ足の足の裏でしっかりと床を踏み、ヒザが内側に入らないようにする

コブラのポーズ

・無理に真上を見ず、少し前の床を見るイメージ

・アゴは軽く引く

・肩が内側に入りやすいので、肩先を後ろに向けて胸を開くイメージ

・肩甲骨を寄せすぎず、自然と胸が開くようなポジションにする

・オヘソを背骨の方に引き寄せながら、無理せず後屈をする

・後屈は腰を反るのが目的ではなく、胸を開き自然と後屈することが目的

足先

・足の甲を床につけ、足の指先がまっすぐ前に向くようにする

・足が開きやすいので腰幅を保つ

完璧なポーズは目指さない

ヨガの最終目的は、ポーズを完璧にとることではありません。

心身のバランスをとり、精神の安定を得ることが目的なので、正直ポーズはできなくても構いません。

自分の身体にとって完璧なポーズを目指そう

そもそも完璧なポーズとは、インストラクターと全く同じポーズをとることでしょうか?

完璧なポーズとは、自分の身体にとってベストな状態でポーズをとることです。

身体の造りは人それぞれ異なるので、全く同じようにポーズを取ることは不可能です。

なので、完璧にポーズをとりたいと思うのなら、筋肉の付き方や股関節の可動域など自分の身体の造りを理解するところからはじめましょう。

まずは自分の身体の作りを理解しよう

インストラクターのインストラクションは全ての人に当てはまるものではありません。

インストラクターは一般的なことを言っているので、全てを真に受けて行ってしまうと、もし自分の身体に合わないインストラクションだとしたら、身体を痛めてしまう可能性もあります。

そうなるのを防ぐには、まず自分の身体を理解しましょう。

それができると、インストラクターのインストラクションを全て真に受けずに、自分に合った動き方でできるようになるでしょう。

身体を知ることも、自分を知ることの一つの手段です。

この機会に自分の身体とじっくり向き合い、ケガのないヨガ生活をはじめてみませんか?

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