やっぱりベジタリアンなの?元ヨガインストラクターに聞いた食事との向き合い方
ヨガインストラクターは野菜ばっかり食べて毎日スムージー飲んでると思っていませんか?いえいえ、ヨガインストラクターも普通の人間です。お肉も食べますし、コーヒーも飲みます。何かと謎が多く、偏ったイメージを抱かれているヨガインストラクターの私生活。今回は元ヨガインストラクターのリアルな食生活をご紹介します。
ヨガインストラクターの食生活
ヨガインストラクターの生活習慣って気になったことありますか?
私生活で謎が多いヨガインストラクターですが、特に食生活について興味がある人は多いかと思います。
ということで、今回は元ヨガインストラクターの食生活についてご紹介します。
食べるものについて ― 野菜しか食べない!というわけではない
自身が元ヨガインストラクターだと言うと、ベジタリアンかビーガンなんでしょ?特別な食事制限とかしているの?と8割の方が聞いてきますが、答えはNOです。
ヨガをやっている人=ベジタリアンかビーガン=不健康な物は食べない、というイメージを抱いている人がかなり多いようですが、ヨガをやっている人も普通の人間です。
基本的に食べたいものを食べる
筆者は特にこだわっている食事法はないので、基本的に食べたいもの食べたいときに食べるようにしています。
このように書くと、健康に気を付けておらず荒れた食生活をしているのかと思うかもしれませんが、厳密にいうと常に身体の声を聞いて生活しています。
常に身体の声を聞き必要なものを摂取する
身体の声を聞く、とはどのようなことでしょうか。
例えば、女性の身体は毎日ホルモンバランスが変化しているので、常に身体が求めている栄養素も変化しています。
無性にお肉が食べたくなったと思ったら生理がきたり、暖かい食事がしたいと思ったら身体が芯から冷えていたり、フルーツが食べたいと思ったら身体が糖分を必要としていたり、という経験をしたことはありませんか?
身体の声を聞いて生活をしていると、今の自分の身体に必要な物をベストタイミングで摂取することができます。
しかし、欲求のまま食べたい物だけを食べているというわけではないので、きちんと身体の声を聞くことで自制することも必要になってきます。
飲酒はゼロ
アルコールは受け付けない体質なので、飲酒はゼロです。
付き合いの飲み会なども皆無なので、お酒を飲むことはほぼありません。
ヨガインストラクター時代に驚いたことの一つが、現役ヨガインストラクターは酒豪が多いということ。
インストラクターは体力勝負なのでアスリート並みのスタミナがあり、タフで、たくさん食べ、そしてとにかくお酒が強い人が多いのです。
どんなに飲んでもケロっとしていたり、深夜まで飲んでいても翌朝の早朝レッスンにはいつも通り清々しい状態で現れるので、不思議でなりませんでした。
彼らにお酒に対する意見を聞いてみたところ、お酒を飲んでいるときは今この時を楽しんでいるだけだから、酔いつぶれたらどうしようとか翌日の心配はしたことがないと言っていて、考え方がとてもヨギーニっぽいなと感心したことがあります。
普段の生活で摂取しないもの
普段の生活で自ら摂取しないものをいくつかご紹介します。
身体を冷やす物
冷えやすい体質なので、身体を冷やすものは摂取しないようにしています。
たとえば、オレンジ、パイナップル、キウイ、マンゴーなどの南国のフルーツは身体を冷やす作用があるので、できるだけ控えています。
野菜だと、夏野菜のキュウリ、ズッキーニ、トマト、ナスなどは生で食べると身体を冷やす作用があるので、摂取する際は火を入れて食べています。
健康的だと思われているサラダ類も、生野菜は身体を冷やす作用があるのでなるべく摂取しないようにしています。
ジャンクすぎるもの
ハンバーガーやフライドポテト、ポテトチップスなども同様に身体を冷やす作用があるので、なるべく摂取を控えています。
あまり知られていませんが、白砂糖も身体を冷やす作用があるので、白砂糖がたくさん含まれているジュースやお菓子・ケーキなどもなるべく摂取しないようにしています。
どうしても食べたいというときは、自分で作れるか調べてみるようにしています。
作るのは難しそうに思えるものでも、実は簡単に作れたりします。
もし甘い物が食べたくなったとしたらフルーツを食べるか、白砂糖なしのティラミスやパンケーキなどを作ることができます。
続いて1番好きな食べ物についてです。
一番好きな食べ物は? – No Curry, No life.
一番好きな食事は何か?と聞かれたら、即答でインドカレーと答えます。
それくらい自身の人生にインドカレーは欠かせないものです。
インドカレーとの出会い
十代のときに初めてインドカレーを食べて、あまりの美味しさに衝撃を受けたことは今でも鮮明に覚えています。
日本のカレーとインドカレーは同じ“カレー”と呼ばれていますが、全く異なる食べ物だったということに気が付いたのもこの頃です。
そして、大学時代の4年間はインドカレー屋でアルバイトをし、インド人たちに囲まれながら毎日インドカレーを食べる日々。
職場のインド人たちにインドカレーについて教わってきたので、インドで半年インドカレー漬けの日々を過ごしても全く苦になりませんでした。
インドでは“カレー”という料理名は存在しない
実は、インドでは料理を示す“カレー”という言葉は存在しません。
日本ではカレー的なものをすべてカレーと呼んでいますが、インドではカレー的な料理はいくつも存在し、それぞれにちゃんとした名前がついているのです。
例えば、ほうれん草とチーズは〈パラク・パニール〉、じゃがいもとカリフラワーは〈アール・ゴビ〉、チキンと豆は〈チキン・ダール〉というように、食材の名前が料理名になっていることがほとんどです。
なのでインドのレストランでカレーを注文しようとしても、メニューにはカレーという言葉は一切ありません。ヒンディー語で食材の呼び方を覚えれば、レストランで注文に困ることはありません。
インド人はナンを食べない
ほとんどの日本人はインド人の主食はナンだと思いがちですが、実はほとんどのインド人はナンを食べません。
その理由は大きくわけて2つ。
ナンを焼くための大きなタンドール窯が家庭にない、精製小麦粉は贅沢品だから。
ナンは原料が精製小麦粉で、生地を発酵させてタンドール窯で焼きます。原料が小麦粉なので一部の富裕層か外国人向けのレストランで食べられている傾向があります。
多くのインド人はチャパティやローティ、ライスを主食にしています。
チャパティとは、原料が全粒粉で生地は無発酵、専用の鉄板やフライパンで焼きます。クレープのように薄くて、とても食べやすいです。
ロティとは、全粒粉で作る無発酵のパンの総称で、チャパティを少し分厚くしたようなもの。
ヨガとカレーの相性は抜群
インドでヨガのアシュラムに滞在していたときも、もちろん毎日インドカレーを食べていました。
インドと言っても東西南北、とても広くそれぞれの地域によって食文化は全く異なります。
ヒマラヤの麓の北インドは朝晩は冷え込み、日中はとても暑くなります。
海に囲まれた南インドは、湿度も高く一日を通して高温の日が多いです。
北と南のアシュラムに滞在してみた率直な感想は、各々の気候に合った食事を提供してもらったので、インドといえどもアシュラムに滞在していたとき体調はとても良かったです。
食事の時間帯とメニュー
一度にたくさん食べれない体質なので、一日のうちに小さな食事の時間を3~4回設けています。
朝
普段から白湯を飲んでいるので、起きたらまずは白湯を飲みます。
朝からしっかり食べれない体質なので、朝はお味噌汁とご飯を少し食べています。
昼
11時~13時の間に軽く昼食をとります。
サンドウィッチやパンにフルーツなど。
夜
20時以降に夕食はとらないことにしているので、それまでに軽い夕食を済ませます。
基本的にはお味噌汁とお米、野菜とお肉かお魚のおかずを1~2品。
間食
すぐに小腹が減る体質なので、アーモンドなどのナッツ類、りんごやブドウ、デーツなどを常に持ち歩きいつでも間食できるようにしています。
アーモンドは血行を促してくれるビタミンEや、コレステロールのバランスを整えるオレイン酸が含まれており、更に食物繊維が体内の老廃物の排出を促してくれるので、便秘にも効果的です。
これまでの食生活
今までの生活してきた場所での食生活についてご紹介します。
インドでの生活時
過去に半年間インドで生活していました。
当時は一日2食ベジタブルカレー、間食でインドのスイーツやフルーツを食べる食生活でした。
飲みのもは基本的に常温の水とチャイティー。
東西南北、各々のインド料理を堪能しました。
日本での生活時
日本で生活しているときは、基本的に自炊をし月に2回ほど外食をする食生活でした。
自炊するときはできるだけ、無農薬野菜と無添加の化学調味料を使用し、お米は玄米と白米を混ぜたものを使用していました。
飲み物は基本的に白湯と番茶、コーヒーを一日1杯。
北海道と沖縄に住んでいたので、外食時はご当地物を食べに行っていました。
カナダでの生活時
現在はカナダ在住ですが、日本にいたときとあまり変わらない食生活を送っています。
日本食材は普通に手に入るので、基本的には毎日日本食を食べています。
飲み物は基本的に白湯と番茶、コーヒーを一日一杯。
外食時は、主にインド、ベトナム、タイ、コリアン、メキシカン、グリーク料理屋に行きます。
意識 – 体重は気にしない
生まれつきやせ型で太りにくい体質もありますが、体重は気にしていません。
10代の頃は少し気にしていましたが、20歳を過ぎたころからは体重に執着することはやめました。
というのも、体重という数字を気にしすぎているとその数字が美や健康の基準になってしまうので、健康になろうとしているのに何だか矛盾しているような気がしたからです。
当たり前ですが、体重は食事や水分をとると増え、汗や排せつによって減るので、一日中変動を繰り返しています。個人差はありますが、一日で0.5kg~2㎏まで変動することがあると言われています。
女性は生理前から生理中にかけて、プロゲステロンというホルモンの働きによって体内に栄養や水分をためやすくなるので、体重が増える傾向にあります。
しかし、生理が終われば自然と体重は元に戻ります。
ホルモンバランスの働きを理解していなかった10代のころは、体重の変動に一喜一憂していましたが、現在は全く気にしていません。
食事療法を模索するように
現代には様々な食事療法が存在します。
筆者は20歳のときに玄米菜食に出会い、こだわりすぎて逆に体調を崩した経験から、自分の身体に合った食事療法を模索するようになりました。
自分に合った食事療法とは
ベジタリアン、ビーガン、マクロビオティック、玄米菜食…挙げ始めたらキリがないくらい、様々な食事療法が存在します。
10代の頃から片頭痛に悩まされていた筆者は、20歳のときに玄米菜食が頭痛に良いということを聞いたことがきっかけで、玄米菜食にこだわるようになりました。
それまではお肉やお菓子が大好きでしたが、玄米菜食に目覚めてからはお肉やお菓子、化学調味料を一切摂取しないようになりました。
そのお陰かは分かりませんが、長年悩まされていた片頭痛が改善されて喜んでいたのもつかぬ間、今度は貧血や体重減少などに悩まされるようなりました。
元々やせ型だったのにも関わらず玄米菜食にこだわったので更に体重が減り、頻繁に貧血になるようになったので、お肉・野菜・玄米をバランスよく摂取するようにしたところ、体調はみるみる回復したのです。
まずは自分の体質を知ることから
経験してみてよく分かりましたが、各々の食事療法は提唱者にとって最適の食事法なので、必ずしも自分に合った食事法とは限らないのです。
なので、何かしらの食事法を試してみるときに、まずは自分の体質を理解することから始めるのがいいと思います。
筆者は20代前半のとき冷え性に悩まされており、体質改善のために漢方医学で体質診断をしてもらい、自分の体質を知ることができました。
そして、自分の体質に合った食事法や摂取しない方がいい物なども知ることができました。
身体の声に耳を傾けよう
身体に悪いから・ダイエット中だからコレは食べちゃダメ、身体に良いと言われているからコレは食べないとダメ、などと頭で考えすぎているとストレスが増加して余計に暴飲暴食に走ってしまう傾向があります。
頭で色いろ考えるのをいったんやめて、身体の声に耳を傾けてみてください。
そうすると、今の自分に必要な物が自然と分かってくると思います。
何ごともバランスが大事です。
偏りすぎないように、かつ暴飲暴食しすぎないように、ちょうどいいバランスを保てる食生活ができるとパーフェクトですね。