ヨガの太陽礼拝を実践しよう、1つ1つのポーズを徹底解説!

ヨガ

ヨガを実践していくうえで太陽礼拝はしっかりおさえておきたいものです。しかし、スタジオでは何となく皆に流されて行っていませんか?今回は1つ1つの動きにフォーカスを当て、細かく解説していきます。

太陽礼拝を行う前の基礎知識

太陽礼拝とは

太陽礼拝

今回は一般的に行われているアシュタンガヨガの太陽礼拝を紹介します。太陽礼拝は呼吸と動作を連動させていくもので、ゆえにヨガを始めたばかりの人は、何となくクラスの流れに流されてしまうポーズでもあります。

太陽礼拝はその名の通り、朝に東を向いて行うと気持ちと体が整いやすいものです。エクササイズとしても優れていて、ヨガの基本を詰め込んだメソッドになっています。

1つのポイントはウジャイ呼吸とバンダ

太陽礼拝をおこなう上で、1つ目のポイントは呼吸です。口は閉じ、鼻から空気を吸い込みます。喉の後ろの方を通すようなイメージでお腹をへこませながら行います。

吐く呼吸も同様に行い、空気が通過するたびに「スースー」と海の波のような音が聞こえます。なかなか難しい呼吸法ですが、繰り返し練習することで身についていくでしょう。

2つ目のポイントは「バンダ」です・バンダとは引き締める、ロックするという意味でつかわれます。太陽礼拝では、ムーラバンダ(性器と肛門の間を引き締める)とウディヤーナバンダ(へその下の奥の方を引き締める)を主に使用します。

ドリシティを定める

またアシュタンガでは視線(ドリシティ)が決まっています。視線を定めることで集中力が上がり、何となく流れてしまうという事を防いでくれます。

太陽礼拝はポーズの繋がり

では、ここから太陽礼拝の流れと共にポーズを詳しく見ていきます。呼吸とポーズの流れが重要な太陽礼拝ですが、初心者の人は、まず1つ1つのポーズを区切って練習しその後つなげて行うというのもいいでしょう。

太陽礼拝

1.サマスティティ

サマスティティとはゼロのポーズとも呼ばれ、ここから始まりここに戻ってくるポーズです。まっすぐ立つという事は簡単そうで、実は難しいポーズです。

足の親指をつけます、足を平行にしたいのでかかとは少し離しておきましょう。腰が反らないように、へその下を持ち上げるようにロックし(ウディヤーナバンダ)骨盤を床に垂直にします。

肩甲骨は中央によせ、さらに下へ引き下げます。腕は下へまっすぐおろし、視線(ドリシティ)は自分の鼻を見ます。

2.ウルドォヴァハスタアサナ

ウルドォヴァハスタアサナの「ウルドォヴァ」は上向きの、「ハスタ」は手を意味します。息を吸いながら体の横を通って両手を上にあげます。

この時肩甲骨がついてこないようにしっかり、中央に集め、そして下にひきさげておきます。足裏でしっかり床を押し続けます。視線(ドリシティ)は自分の指先を見ます。

3.ウッターナーサナ

息を吐きながら前屈していきます。膝をしっかり伸ばし、可能ならば床に手をつきます。頭頂部を床に向けるようにして、視線(ドリシティ)は自分の鼻を見ます。

柔軟力を必要とするので、最初はきつく感じるかもしれませんが、自分の出来る範囲で行いましょう。お尻の真ん中を触ると背骨の最下部に触れます(尾てい骨)、その尾てい骨を天井に向けるように意識します。

お腹が抜けやすいのでしっかり引き締めておきましょう(ウディヤーナバンダ)

4.アルダウッターナーサナ

ウッターナーサナの状態のまま、息を吸いながら頭を持ち上げます。視線(ドリシティ)は眉間を見るようなイメージです。

この時足の背中が曲がりやすいので、手で床を押しながら背中をピンとまっすぐに伸ばします。きつく感じる人は膝を少し緩めるようにしましょう。

4〜5.ジャンプバック

息を吐きながら手を軸にして、後ろにジャンプします。イメージとしては上に飛び上がるように大きな円を描きつつジャンプしましょう。

太陽礼拝の流れの中では、このジャンプバックから次のチャトランガ(腕立てふせ)まで一連の流れで行い、息は吐きづづけます。

5.チャトランガ

ジャンプバックから息を吐きづづけ、チャトランガを行います。脇をしめた状態で肘を後ろに引いて腕立て伏せの姿勢に入ります。このポーズは腕、肩の筋肉が必要です。

またお尻が上がり過ぎないように、体を板のようにまっすぐにすることも重要です。腹筋背筋も使用する力強い流れです。かかとを後ろの壁の方へしっかり引っ張っる事が出来ると、少し楽に感じるでしょう。視線(ドリシティ)は鼻になります。

6.アップドック

息を吸いながらアップドックに入りますが、先ほどのチャトランガから体は床につけずに持ち上がります。太ももは床についていません。手の平と足の甲のみが床についている状態です。

肩が上がりやすいので、しっかり肩甲骨を下へ引き下げ、耳と肩の距離を長くとりましょう。足の甲は床に向けます。可能なら顎を天井に向け、体を反りましょう。腰痛がある方は気を付けて行います。

視線(ドリシティ)は眉間を見るようなイメージです。

7.ダウンドック

息を吐きながらお尻を斜め後ろに持ち上げます。視線(ドリシティ)はおへそです。かかとを床につけます。初めはかかとが浮いてしまいますが、床方向へ引っ張り続けます。

手の指はしっかり開き親指が浮かないように、内側に体重を乗せていきます。そうすることで、肩甲骨が下がり、しっかりと重心を後ろにかけることができます。

このまま5呼吸しっかり呼吸しましょう。

7〜8.ジャンプイン

吸いながら手を軸にし、前へジャンプインします。この時の流れも次のアルダウッターナーサナに繋がります。

ジャンプインは腹筋を使いジャンプし、両足を軸となっている手と手の間まで戻します。腰を高く飛ぶことがポイントです。

8.アルダウッターナーサナ

ジャンプインからのつながりで息を吸いながら、頭をあげ先ほどのアルダウッターナーサナのポーズに入ります。

「アルダ」は半分の、「ウッターナーサナ」は強く引き伸ばすという意味です。視線(ドリシティ)は眉間を見るようなイメージです。

9.ウッターナーサナ

先ほどとは逆の流れでウッターナーサナに入ります。息を吐きながら頭を下げ、視線(ドリシティ)は自分の鼻になります。

この2度目の前屈では、多くの人が気持ちが緩み休憩のようなポーズになりがちです。しっかりとお腹を引き締め、上に持ち上げましょう。腰が高い位置をキープし、肩が上がらないよう気をつけます。

10.ウルドォヴァハスタアサナ

息を吸いながら、両肘を伸ばしたまま、腕を横から上へ伸ばします。手の平を合わせられる人は上で合わせましょう。視線(ドリシティ)は親指になります。手の平を合わせることで、肩が上がってしまう場合は、少し離して肩を下げましょう。

吐きながら両手を体側へ戻し、サマスティティへ戻ります。

太陽礼拝でエネルギーを満たしていこう

太陽礼拝は何となく流していくものではありません。しっかりと意識をもって行うことで体を目覚めさせ、エナルギーを生み出していきます。慣れるまではきつく感じるかもしれませんが、何度も繰り返すうちにこのメソッドの気持ちよさに気づくことになるでしょう。

関連記事一覧